相模原南区で無料塾「ひばり学校」を始めた木谷(きや)といいます。

第1回目なので、私の自己紹介と、「なぜ無料塾なのか」ということを書きます。

 

私はサラリーマン生活を25年くらい続け、2年前から塾講師や家庭教師を始めました。塾は普通のチェーンの個別指導塾です。家庭教師は個人で始めました。長い間教育とは無縁な世界で働いてきたので、教育の世界は新鮮でした。子ども相手の仕事であり、直接子どもたちの成長に関われるというのが魅力です。教え子が成績を伸ばして、志望校に無事合格したという知らせを聞く喜びは、もしかしたら生徒当人よりも大きいのではとすら思えるくらいです。

 

無料塾を知ったきっかけ

家庭教師の生徒獲得のために、無料の勉強会を、区内の団地の集会所を借りてやりました。そこで経済的な理由で子どもを塾に通わせられないという保護者に会いました。そういった家庭に出会ったのは三度目でした。もしかしたらこういった子どもたちは結構たくさんいるのではないか、私はそう考えました。そして調べてみました。
 

結果、格差社会が教育格差に繋がっていて、それが進行していること、脱ゆとり教育により子どもたちの学習習熟度にも格差が広がっていること、行政は生活保護世帯など福祉の切り口でないとなかなか手が出せずにいること、などの実態を知ったのです。いくつかのデータを組み合わせて自分で出した試算は、私の住む相模原市南区だけで2000人以上の小中学生に学習支援が必要というものでした。

 

調べていくうちに私は恐ろしくなってきました。「このまま彼らを放置して保護者の責任と言ってしまえば楽だが、そうすると30年後の日本はどうしようもない社会になるのではないか」と思いました。「なぜ誰もやらないのだろう?」とも思いました。

相模原市緑区に「無料塾」という存在があることを初めて知り、早速見学に行きました。無料塾「みのり塾」です。
http://sagamihara-minori.jimdo.com/
代表の小布施さんがかつて講師をされていた八王子の「つばめ塾」にも行きました。
http://hachiojiswallow.com/
先輩無料塾の話を聞く中で、「自分がやることはこれだ」という思いが強く強くなっていきました。「南区で誰もやっていないようなら、自分がやればいい」と考えました。

こんな経緯で、無料塾を作ることにしました。
まだ生徒さんも、講師のかたも全然足りません。全てはこれからです。 
地域のみなさんの力が必要です。
まだ力はありませんが、勉強したいと思っている子どもたちのために、全力で取り組んでまいります。